漫画の画材は初心者は紙とエンピツ!面白い4コマ漫画を描いてから
そもそも「漫画とは?」と聞かれて「風刺」とだけ、
手塚治虫先生はその著書「マンガの描き方」の中で語られています。
また、幼稚園児が描く「クレヨン画」を例にして、
「子供が描く絵は漫画に似ている」とも語られています。
子供が初めに描く絵は決して「八頭身の美人」の絵なんかじゃありません。
必ず、まず顔が描いてあって二頭身か、
それ以下で「自分」や「ママ」や「パパ」の絵を描くのです。
また、手塚治虫先生は「お母さんが子供のために描く
動物の絵だって立派な漫画だ」とも語られています。
・・・というわけで私も初心者さんが漫画を描き始める画材は、
紙とエンピツだけで充分だと思います。
漫画は「絵」なのか「ストーリー」なのか?
漫画を描いている初心者さんはまずはじめに、
自分の好きな漫画のイラストを描くことが多いでしょう。
しかし、あくまでそれはただのイラストであって、漫画とは言えません。
どんなに絵が下手くそでも、そこに「風刺」の要素が入っていなければ
漫画と呼ぶ事は出来ないのです。
それでは「風刺」とは何か?ネットのウィキペディアで調べて見ますと
風刺(ふうし、諷刺とも)とは、多くの場合、
変化を誘発あるいは阻止する意図をもって
主題(人物、組織、国家など)の愚かしさを
暴きだし嘲弄する文章・絵画・劇・映像等
さまざまな文化的領域で使われる表現技法である。
引用:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A2%A8%E5%88%BA
と書かれていました。
なので、1コマでも、4コマでも良いので、
その絵を見た人が「面白い」と思ってくれなければ、
決して漫画とは呼べないのです。
ですから、トップページに私が小学生の時に描いた「テッチのほし」を載せましたが、
これは元々「巨人の星」を風刺したパロディなので、
立派な漫画と呼ぶことが出来るのです。
・・・というわけで漫画は「絵」なのか「ストーリー」なのか?
と尋ねられたら、私は迷わず「面白い案を考えて、
面白いストーリーが描ける事の方が重要」だと答える事でしょう。
初心者さんが同人誌レベルで使う画材
・・・とは言うもののこのページは「画材」を紹介するために書いています。
なので、あなたがしっかりと「起承転結の法則」を覚えて
4コマ漫画が描けるようになって、ペンとインクを使って漫画を描く事が
出来たなら、最低必要な画材をご紹介します。
【初心者の画材その1:エンピツ】
これは、安いエンピツで下書きをすると「ペン入れ」して
消しゴムで消す時消えにくいので、
1本100円位のB2位のお高いエンピツが、おすすめです。
【初心者の画材その2:消しゴム】
消しゴムは、案外重要です。
画材屋さんで売っている高い製図用の消しゴムは消しにくいです。
私のおすすめはトンボの「MONO消しゴム」です。
【初心者の画材その3:ペン先】
・丸ペン-------私が最終的にたどり付いた万能ペンです。
0.1ミリから約5ミリの太さまで描けます。少女漫画向けです。
・スクールペン-均一で線に強弱を付けたく無い時に使います。
つまり線が「硬い」ので背景画の建物などを描くのには向いています。
・Gペン--------私が知りうる限りでは、最も扱いづらいペン先です。
線の強弱が激しく、筆圧加減で大きく変わります。
劇画を描く人には、向いています。
・カブラペン--これは万年筆のペン先だと思って下さい。硬くて、
太い線も描けます。
【初心者の画材その4:ペン軸】
「丸ペン」以外は全て同じペン軸を使います。
「丸ペン軸」以外は、先っちょが、細くて長いので描きやすい長さに、
ふつうは折って使います。
【初心者の画材その5:原稿用紙】
原稿用紙は、B4サイズのケント紙がおすすめです。
肉筆回覧誌であれば、二つに折ってウラとオモテに描けるので、経済的です。
ただし、雑誌に投稿するのであればケント紙にも、
描きやすい紙のウラとオモテが、
存在しますのでオモテに描く事をおすすめします。
ウラとオモテの見分け方は雑誌投稿のレベルであれば、
初心者さんでは無いので分かります。ツヤがあるのがオモテです。
最後にフルカラー原稿を描く場合のみキャンソン紙がおすすめです。
キャンソン紙に発色の良いカラーインクを使って描くと
以下のような原稿が描けます。
↑クリックすると拡大画像になります。
【初心者の画材その6:インク】
これは、墨汁か証券用インクですが私は、証券用インクをおすすめします。
理由は、ベタ塗り(※ペンで描いた髪などの線を塗りつぶす事)が、
キレイに仕上がるからです。
ちなみに私はY先生のアシスタントを始めてから、
たかが「ベタ塗り」にも「上手い・下手くそ」がある事を知りました。
【初心者の画材その8:筆】
筆はベタ塗り用の習字の筆と修正用の面相筆と、
着色用の筆と最低三本は必要です。
ちなみにベタ塗り用の習字の筆は買ってくると、
先っちょがとんがっているので少しだけライターで焼くと
ベタが塗りやすくなります。
【初心者の画材その8:ホワイト】
これは、ペンで描き間違えたり線がはみ出してしまった時に使う、
白いポスターカラーの事を、こう呼びます。
【初心者の画材その9:スクリーン・トーン】
アミかけや背景の空の絵や洋服の模様などに、使います。
カッター・ナイフで切り取ります。
【初心者の画材その10:三角定規】
三角定規は大き目の製図用の三角定規を使います。
理由は、縁に段差が付いているので、集中線などを描く時に
紙にペンのインクがこぼれないようにするためです。
しかし、初心者さんであれば物差しのウラに
10円玉を2個をセロテープで貼り付けて、使う事も出来ます。
【初心者の画材その11:雲型定規】
製図用が一つあれば充分です。
【初心者の画材その12:コンパス】
これも出来れば製図用のネジでキッチリと長さが計れる小さなコンパスと、
大きなコンパスのふたつ位は揃えたいです。
【初心者の画材その13:0.8ミリの製図用サインペン】
漫画のコマの枠線を、これでペン入れします。私は中学3年生の時に、
お高い烏口を母親に買ってもらって、感動しました。
しかし、今では使い捨ての製図用サインペンで十分です。
太さは自由で、私は0.8ミリでした。
・・・というわけであとは、
机に自由に動かせる電気スタンドがあればOKです。
漫画の上手さは、道具では決まらない
当たり前の話ですがページ冒頭でも述べた通り
道具で漫画は上手くなりません。
しかし、
「ペンは1日握らないと、1日分ペンタッチが下手になる」
とも言われていますので、特に初心者さんは「一日一漫」を心がけて、
毎日ペンタッチの練習をしましょう。
PS:このページも「起承転結の法則」で書いてあるのですが、分かって頂けたでしょうか?