漫画で絵コンテの描き方とはシナリオを作ってからネームを入れる
まずはじめに、私の「アイディア帳」の使い方をお話ししますね。
以下の画像を御覧下さい。
この黒丸「●」が打ってあるのがいわゆる「思いつき」で「アイディア帳」を
いつも持ち歩いていましたので電車の中でも書きました。
だからと言って、電車が揺れて文字が汚いワケではなく元々、
私の書く文字は、自分でも読めない事があるくらい、汚いのでした。...(^^;)
ちなみに一番上の「思いつき」は
●ちょっと生意気で、ニヒルで、何かにつけてやる気のない女の子。
男、頭にきて、改革。やっとハレバレとしたら、ガンで逝っちゃった。
と、書いてあります。
この「思いつき」はB5サイズの「アイディア帳」の一番最後のページから、
私は書いていました。
理由はこの「アイディア帳」は「絵コンテ帳」としても使っていたからなのです。
絵コンテを描く前にするべきこととは?
「漫画 ストーリー 作り方 読み切り」では公開しませんでしたが、
まず「読み切り漫画」を雑誌社に投稿する時、
既定のページ数が決められているので描くべき項目をページに割り振ります。
以下の画像をご覧下さい。
↑クリックすると拡大画像になります。
これは、実は「あの家にかえりたい」のページの割り振りです。
しかし、不完全で空欄が多かったのであえて
「漫画 ストーリー 作り方 読み切り」では、
サイトのページに直接書き込みました。
しかし、注目して頂きたいのはこの画像では2ページと3ページが
「( 」という線でワンセットになっています。
これが、なぜなのか理由を述べますと雑誌にもし、
作品が掲載された場合まず1ページの表紙があってそのページをめくって、
2・3ページ目が、読者にとっては「見開き」のページになるからです。
そして、ページの割り振りが終わったら絵コンテを描く前に、
シナリオに相当する部分を「アイディア帳」にエンピツで書き込みます。
以下の画像を御覧下さい。
これは「あの家にかえりたい」の6・7ページのコマ割りと
主人公の桂子に上村くんが告白をするセリフが書いてあります。
ここでも「( 」という線で6・7ページが、
「見開き」で読者に読まれる事を想定しています。
その下にいきなり13ページに飛んでいますが、これは私が「あの家にかえりたい」を、
私の最高峰の作品にしたかったので繰り返し、
何度も、何度もシナリオを書き直していたためです。
「あの家に帰りたい」の絵コンテ第一稿
絵コンテを編集者が読んで面白いと思ってくれなければ
新人漫画家は、原稿用紙に描けません。
なので、第一稿、第ニ稿までは私は絵コンテを描き直しました。
しかし、第ニ稿がダメであれば私はその作品をあきらめて、
新作の絵コンテを作っていました。
以下に「あの家に帰りたい」の絵コンテの第一稿が
出てきたので冒頭部分を画像で、ご紹介します。
↑クリックすると拡大画像になります。1ページ目
・・・というわけでこちらは「第一稿」なので先ほどの
6・7ページのシナリオとは多少の違いが見られます。
絵コンテを描く早さとページ数
この絵コンテを描く早さなのですが人によって様々です。
私がアシスタントをしていたY先生は、絵コンテ(ネームとも言う)を
週刊誌ですので、3日間ぐらいかけていました。
16ページの絵コンテを、B6版の小さな紙切れにコマ割りと吹き出しと、
セリフを入れて人物は、顔しか描いていませんでした。
私の場合は約7年間で以下の画像のように4冊分の絵コンテを描きました。
ページ数は何100ページあるのか分かりません。
・・・というわけでこれで、あなたも、もう「絵コンテ」を描けると思います。
最後に絵コンテと実際の完成原稿を比較するために、
「あの家にかえりたい」の1ページ目から8ページまでを紹介して終わりにします。
PS:この記事も「起承転結の法則」で書いているのですが、分かって頂けたでしょうか?