漫画家のアシスタントの収入は大学の新卒の初任給よりも高い!?
漫画家のアシスタントの収入は大きく以下の3つのタイプに分かれます。
1:プロダクションに入社して、社員として月給をもらう。
2:毎回、お金をもらって、領収書を描いて、先生に渡す。
3:担当編集者から頼まれて、単発で、アシスタントをしてお金をもらう。
・・・というわけでY先生は「売れている大漫画家」だったので会社を作って
「法人化」していましたが二番目の「毎回、お金をもらって、
領収書を描いて、先生に渡す。」というやり方なのでした。
漫画家のアシスタントの収入だけで、本当に暮らせるのか?
漫画家とは「週刊連載漫画」を描いてアシスタントを雇って
その作品がヒットして単行本が発行されて、その印税だけで
暮らせる様になって初めて「一人前の漫画家」と言えるのです。
なぜなら漫画家は「原稿料」をもらいますがこれが当時、
高い人でも、1ページ当たり1万円から、3万円と、
割りと、安いからなのです。
・・・というわけで漫画家はアシスタントに支払う給料にほとんどの
「原稿料」を使ってしまうので漫画家よりも収入が多い
「プロのアシスタント専門漫画家」という、
職業が存在する程アシスタントだけでも
充分暮らして行けるのです。
絵の上手さや、描く早さで収入は変わるのか?
ふつうの漫画家さんのアシスタントでしたら初めは
「ベタ塗り」や「トーン貼り」だけで収入も安い、と私は、思います。
その代わり、絵を描くのが上手くなって早さもスピードアップすれば、
収入も合わせて高くなって行くのだと思います。
しかし、Y先生の場合は前述したように「社員」として雇用しないという、
「毎回払いきり型」でリスクを回避していましたので
他の漫画家さんよりずっと、お給料は高かったのです。
・・・というわけでY先生の場合は、私を含めた4人に対して、
平等に同じ金額を支払っていました。
ちなみに私が一番、絵も下手くそで描くのも遅いのに、なぜ平等なのか?
と尋ねたところ「自分が若い頃、苦労したので、君たちには苦労させたく無い」
と言ったので、涙が出てしまうくらい本当に優しい先生でした。...(T_T)
漫画家のアシスタントの収入の実体とは?
当時のY先生の場合「週刊連載漫画」一回のアシスタント料金は3万円でした。
そして、「月刊連載漫画」一回のアシスタント料金は5万円でした。
なので、私は大学4年生の終わりから月給17万円も、頂いていました。
しかも、Y先生の場合は年2回、10万円のボーナスまで付けてくれたのです。
今の妻が、同じ学年で、大学を卒業して大手のビール会社に、
入社したのですが当時の大卒の「初任給」とは額面で約12万円で、
手取りが約10万円でした。
・・・というわけで私の1984年の年収は約200万円を超えてしまったので
翌年の3月から「確定申告」をしなければなりませんでした。
最後に私が描いた「あの家にかえりたい」を紹介して終わりにします。
今回は「起・承・転・結」の「転」に相当する部分です。
「起」に当たる1ページから8ページは
「漫画家 仕事場所」に載っています。
「承」に当たる9ページから22ページは
「漫画家 アシスタント きつい」載っています。
「転」に当たる23ページから29ページは
「漫画家 アシスタント 収入」に載っています。
「結」に当たる30ページから32ページは
「週刊連載 漫画家 スケジュール」に載っています。
PS:この記事も「起承転結の法則」で書いてあるのですが、分かって頂けたでしょうか?