漫画家の担当の打ち合わせは楽しい!昼食や夕食をおごってくれる!
いきなりですが、私の描く漫画のテーマは「愛」で
プロット(あらすじ)は
「日常の中で起こる小さな事件を笑いと涙で、ほのぼのと語る」でした。
これが「漫画 描き方 ベタフラッシュ」にも描きましたが
「早川てっちワールド」だったのです。
なので私が「おそば事件」を1981年、
20才の時に「持ち込み投稿」した理由は
「自分のようなストーリー漫画で、プロとして通用するのか?」
という、担当編集者の率直な意見を聞きたかったから、だけなのでした。
・・・というわけで私の漫画家人生でこの人無くしては語れない
担当編集者のFさんのお話しを、したいと思います。
「持ち込み投稿」と「郵送投稿」のメリット・デメリット
まずはじめに「持ち込み投稿」のメリットとは前述したように、
打ち合わせをして「プロの編集者の意見を直接聞ける」
という事が最大のメリットです。
一方、「郵送投稿」のメリットとは「持ち込み投稿」の逆で、
打ち合わせ無しで「完全に平等で不公平が無く、
作品が評価される」ということが、最大のメリットです。
また、「郵送投稿」のデメリットとは
「なぜ、落選したのか、理由を教えてもらえない」ところにあります。
そして、「持ち込み投稿」のデメリットとは、実は
「初めに漫画を読んでくれた編集者が担当になる」という事だったのです。
・・・というわけで私の担当編集者はFさんになったのですが、
実は私は非常に運が良かったのでした。
編集会議で「発言力」の高い・低いで新人漫画家の人生は決まる
私がFさんと始めて出会ったのは前述したように1981年でS大学の2年生で、
アルバイトの収入だけで一人暮らしをしていました。
私は「おそば事件」の原稿を持って神保町の集英社のビルの真下にある、
公衆電話から「週刊ヤングジャンプ」の編集部に電話を掛けたのでした。
すると、たまたま、その電話に出たのがFさんだったのです。
「本社ビルの隣にある喫茶店○○で、待ってて」
と言うのが、最初の会話でした。
そして「おそば事件」を読んだFさんは
「イイじゃん、面白いじゃん、今月の月例ヤングジャンプ新人賞に出すよ、
今日、ハンコ持ってる?」と聞かれたので、私はビックリして「はい...」と、
答えると「じゃあ、ヤンジャンの編集部に来て年間の専属契約を結ぶから」
と言って、私は生まれて初めて
「漫画雑誌の編集部」という場所へ行ったのでした。
・・・というわけで後になって知ったのですが実は、
Fさんとは、当時の「週刊ヤングジャンプ」の編集会議で、
とても「発言力」が高い、いわゆる「やり手の編集記者」だったので私は、
プロの漫画家になれたのでした。
なぜ、担当が編集会議で「発言力」が低いと漫画家になれないのか?
これは、編集者だって人間です。
それぞれ「漫画のタイプの好み」もあるでしょうし、
無礼な新人であれば人間的に嫌われてしまいます。
新人漫画家さんは、まず担当編集者に作品を
「好きなタイプだから面白い」と思ってもらわなければ、ならないのです。
なので、前述したように「漫画の好みが合わない編集者」に
「持ち込み投稿」をしてしまうと、永遠に新人漫画家として
デビューする可能性が低くなってしまうのです。
・・・というわけで私の場合はFさんと出会って非常にラッキーなのでした。
漫画家の担当と打ち合わせの実体とは?
私は、Y先生のアシスタントになるまでは大学生でしたので、
非常に「貧乏新人漫画家」でした。
なので、私はFさんから何度か「お小遣い」として1万円をもらって、
漫画の「絵コンテ」を描いていました。
そして、打ち合わせの時間は必ず「昼食」や
「夕食」の時間帯でおごってもらっていました。
当時、私は今の妻と恋人として付き合っていましたので
「てっち君の漫画のモデルなんだから、一緒に連れて来なよ」
と、Fさんに言われたので私と、
私の今の妻は何度も「夕食」を、おごってもらいました。
・・・というわけで漫画家の担当と打ち合わせの実体とは
「ご飯をおごってもらいながら、打ち合わせをする」
という事なのでした。...(^^;)
最後にこの時私が描いた「おそば事件」のコピー原稿全24ページも
「私の漫画家人生の記念碑」として、このサイトに残す事に、
たった今決めました!
なぜなら当時、私がこの「おそば事件」を描いている時に、
今の妻が「千羽鶴」を本当に千羽分折り紙で折ってくれたからなのでした。...(^^;)
今回は「起・承・転・結」の「起」の部分です。
「起」に当たる1ページから4ページは
「漫画家 担当 打ち合わせ」に載っています。
「承」に当たる5ページから10ページは
「漫画家 結婚生活」に載っています。
「転」に当たる11ページから20ページは
「漫画家 アシスタント 経費」に載っています。
「結」に当たる21ページから24ページは
「少年ジャンプ 漫画家 なりたい」に載っています。
PS:この記事も「起承転結の法則」で書いてあるのですが、分かって頂けたでしょうか?